【TFA第3講開催・後編】

【TFA第3講開催・後編】
【TFA第3講開催・後編】
神山バレー・サテライトオフィス・コンプレックスから移動して、後半は、神山まるごと高等専門学校の視察です。
講師は、2021年より神山まるごと高等専門学校の立ち上げに参画し、経営メンバーとして学校づくりに邁進されている、神山まるごと高等専門学校事務局長の松坂孝紀氏。
日本で約20年ぶりとなる高専を新設するには、さまざまなハードルを乗り越える必要があったそうです。
既存のルールの中で新しいことを起こすのは苦しいけれど、誰かが突破しないと変えられない。
そして開設されるのは「モノをつくる力」で望んだ未来を現実にできる「コトを起こす力」をまるごと学ぶ学校。
コンセプトは、テクノロジー✖️デザイン✖️起業家精神。
そこでどのような授業が行われるのかというと、例えば、体育の授業では、ニュースポーツをみんなで作るというものがあるそうです。
オリンピック競技だって、誰かがかつてルールを作ったものです。
ルールをテストを繰り返しながら改善して決めていくのはデザイン指向そのもので起業家精神に通じ、ルールブックを作るにはデザインが必要だけど、そもそもそれは紙で作るものでしょうか。
受講生は、その内容や熱量に魅了され、真剣に聞き入っている様子でした。
「学生時代を振り返って、一番成長できたと思うのはどんな時?」
その問いが印象に残りました。
大体は部活や課外活動、ボランティアや企業と一緒に何かをしたことなどで、学校の授業と答える人はゼロとのこと。
寮での暮らしや課外活動など授業以外の生活時間で成長していくのに、神山町はうってつけの場所ということで、前半で学んだ取組とつながってきます。
「創造的な地域を作った訳ではない。創造的な人が集まり、育つ環境を作っている。」(前半の講義より)
神山には新しいコトが生まれる土壌がある。
人と異なる選択を応援する風土がある。
だからこそ、神山に学校をつくる意味があったそうです。
活発な質疑応答の後は、施設見学の時間です。
食堂、寮、教室など一つ一つのコンセプトやデザイン性を感じます。
デザインを学ぶには、優れたデザインを身近に感じる必要があるとのこと。
新しいコトが生まれる風土を知るには、神山町に来て体感するのが重要であると、今回の現地視察の意義を再確認しました。
風土は構成する一人一人が作るものです。
受講生一人一人が、それぞれの立場で、さまざまなヒントを得たのではないでしょうか。
次回の第4講では、テラロック主宰・寺西康博氏をお迎えし、活動に至る原体験や活動での気づきなどを学び、自己が持つ課題と社会課題とのつながりを認識し、アクションに繋げるマインドや「熱」を得ることを目指します。

開催報告カテゴリの最新記事