【TFA第3講開催・前編】

【TFA第3講開催・前編】
【TFA第3講開催・前編】
2023年12月9日(土)の第3講は「地域で取り組む社会課題」と題して、TFA DXの受講生の方とともに現地視察研修で神山を訪れました。
この講義では国内外から注目される神山町でのさまざまな活動や、そのインパクトについて現地で体感し、受講生が自らの地域で活躍・チャレンジする人材となることを目指すための学びを得ることを目的としました。現地視察研修はこれまでのTFAにおいても初めての取り組みです。
今回は2部制とし、前半は認定NPO法人グリーンバレー事務局長 作田祥介氏に、後半は神山まるごと高等専門学校事務局長 松坂孝紀氏にナビゲートしていただきました。
12月とは思えないくらいの温かさでお天気にも恵まれ、受講生は貸し切りバスや自家用車で神山町に集合。
澄んだ空気と鮎喰川のせせらぎに豊かな自然を感じながら、まず神山バレー・サテライトオフィス・コンプレックスにて作田祥介氏より「過疎的創造レクチャー」の講義を受けました。
1991年より地域の4人のキーマンを中心に始まった30年に及ぶ地域活性化の取り組みを5つのフェーズと関連するプロジェクトに分けて解説していただき、グリーンバレーのミッションやビジョンをなぞらえながらその変遷を学びました。
作田氏から、地域のキーマンの1人でありグリーンバレー創設メンバーの大南信也氏(認定NPO法人グリーンバレー理事)は「自分の役割とは?」、「自分が神山の子どもたちに提供できるものは?」と考えたことが地域活性化の取り組みの最初の一歩だったとお聞きしました。TFAの受講生のみなさんは今まさにその地点にいるわけです。地域が一丸となって活性化の取り組みを続けたことにより2023年4月の神山まるごと高等専門学校の開校という一つの大きな成果が生まれましたが、その起点は「個人の社会や地域に対する想い」であったことに受講生の皆さんは改めて勇気づけられたのではないでしょうか。
また、「田舎をステキに変える!」というミッションのもと、人をコンテンツにしたクリエイティブな田舎づくり/多様な人が知恵を融合するせかいのかみやまづくり/創造的過疎による持続可能な地域づくりというビジョンを掲げ、偶発性をデザインしながら進化を続けるグリーンバレーの取り組みの中から、受講生はたくさんのヒントや大切なキーワードを得られたのではないかと思います。
高齢化社会の先の人口減少社会へとシフトしはじめた日本の社会。徳島県内でも過疎地域と呼ばれる複数の町村ではその影響が徐々に出始めています。
神山町は2015年のまちを将来世代につなぐプロジェクトのワーキンググループ会議の中で、「人が移り住んでくる、還ってくる、留まることを選択する背景」には「地域に可能性が感じられる状況が不可欠」と分析し、それを創り出すための要素の洗い出しと仕組み作りを官民連携で他の町村に先駆けて戦略的に取り組んできました。
手をこまねいてなりゆきの未来を選択するのか、それとも一歩踏み出して違う未来を選択するのか。もうあまり迷っている時間はないのかも知れません。
地域との協働や、地域の未来を見据えた考え方、そしてその先のアクションへ。
後編の神山まるごと高専の視察に続きます。

開催報告カテゴリの最新記事