【TFA2024第5講(TFAコース/DXコース合同)開催報告】
1月5日(日)、アスティとくしまにて、TFA第5講を開催しました。
この講義は一般公開講座として、聴講生として60名を越える方のお申し込みをいただき、岩手や神奈川からの参加者もおられました。講師の山川恭弘さんの力強くユーモアのある講義に知らず知らずのうちに会場が引き込まれました。

山川さんはマサチューセッツ州のバブソン大学アントレーナーシップ(起業家精神)准教授として学生の前に立っておられます。大学では失敗を学びのきっかけとしてポジティブに捉える姿勢を学生たちに身につけさせることに全力を注いでいます。失敗のアカデミー賞「MVF(Most Valuable Failure)」や「Failure is Good!」の考え方、ユニークで革新的な取り組みを行っています。
講義は「Change the world !」という壮大なテーマで始まりました。
前半は「半径5m以内の問題」を何か一つ解決するならどれにするか?という問いから。圧倒的な当事者意識を持って関われる問題ってなんなんだろう、自分のpurpose(存在意義)ってなんなんだろう、と考える時間になりました。
企業が存在する意味は3つのP、profit(利益)、people(人のため)、planet(地球のため)です。では、自分の存在意義って何なんだろう。私じゃなきゃダメなことってなんだろう、なぜやりたいんだろう、どうして今なんだろう、ということを深く考えていくことで自身の「desire(願望)」をくっきりと意識することができる、そこから自分がどんな世界を作りたいと思っているのかを確認することができる、というお話しでした。
アントレーナーシップは起業家「的」精神、走り出すために必要なのは必要最小限の条件とそれを実行するための安心できる仲間です。やってみないとわからない、今あるものでとりあえず行動をする、失敗やミスは当たり前、失うことをどこまで許容できるのか、ここで「Failure is Good!」の精神が生かされます。失うことのリターンもまた学びです。チームのメンバーやコミュニティー、社会をどうやって巻き込んでいくのか、この3ステップを繰り返していくことで思いや学びを成長に変えていきます。忘れてはならないのは「desire(願望)」。自分をよく理解し、行動、リフレクション、フィードバックを怠らないことが大切、というお話は「何か始めたい」と思う受講生の胸にしっかり届いたことと思います。


この後受講生は①どんな世界を作りたいのか②今日何ができるか③失っても良いものは何か④誰を巻き込むか、について3分間で考える課題に取り組みました。
後半は「起業家的精神」って何だろう、という問いかけから始まりました。
授業では「実験してみる」という言葉を使うそうです。実験に失敗はない、こうするとうまくいかない、こうするとうまくいく、と常に学びを回収できる。知っていたこと、過去うまくいったことから離れてどんどんやってみることは更なる成長につながる。成長が「起業家的精神」と答える起業家が多いのはこういったことからなのではないか、という分析です。
壁にぶつかり「次にどうしようか」「やめるのなら何か」「やり続けるのは何か」と考える時、自分の強みについて考えてみる、そして全部自分でやるのか、誰と組むのか、組むのなら誰に任せるのか、どこと組むのかを考えてみる。その時に忘れてはならないのは「desire(願望)」で利益ややりやすさから自分の思いから離れていっては意味がない、この自分の生きがいや「desire(願望)」の大切さについては繰り返し話されました。
この後「何か一つ変えられることがあれば何を変えますか」という問いかけがありました。「私は〇〇を変えていきたい、ども絶対に〇〇は変えない」をお題にグループワークを行いました。どのグループも熱のこもったディスカッションをし、今年のスローガンを発表しました。
とにかく行動を起こす、自分の生きがい「desire(願望)」は何なのか「人の」ではなく「自分の」幸せは何なのか、「Change the world !」のためにまずは「Change your world !」、粘り強く辛抱強く失敗を恐れず繰り返し挑戦することが entrepreneurship 。徳島の良いところを守りつつ、どんなふうに変えていくことができるのか、今日の学びから受講生の皆さんの思いがどんな形になるのか楽しみです。
