【TFA2024(TFAコース)第3講 開催報告】
11月24(日)13時~16時/ときわプラザ第6会議室
第3講「女性と経済〜これからの女性のキャリアとリーダーシップ」
講師:小安美和氏( 株式会社Will Lab(ウィルラボ)代表取締役、内閣府共同男女参画推進連携会議有識者議員)
TFAコース第3講は小安先生から、海外と日本の違い、女性が働きたいのに働けない状況・正規社員と非正規社員での給与格差・意思決定権がないなどのお話から始まり、経済分野のジェンダーギャップとこれからの女性のキャリアとリーダーシップについてご講義いただきました。
日本のジェンダーギャップは146か国中118位、特に経済・政治分野でギャップが大きいとされています。
以下の課題がジェンダーギャップ解消を阻んでいます。
①女性自身…経験とスキル不足、ライフイベントによるブランクからの自信のなさ
②職場…長時間労働、働き方、ハラスメント
③ケアサービス…保育や学童、家事代行、介護の量と質
④家庭…女性の家事、育児の負担が大きい
⑤社会規範…固定的な性別役割分担意識、昭和の家族モデルを前提とした社会保障制度、税制、企業の家族手当て
「日本の制度や仕組みを変えないと意識は変わらない」とのお話に、まさにその通りだと感じました。
ジェンダーギャップ1位はアイスランドです。(なんと15年連続世界1位!)
では、なぜアイスランドは1位なのか…
小安先生は実際に現地に視察に行かれたそうです。アイスランドのジェンダー平等には、男性の育休取得率、役員のクオーター制、男女賃金同一認証制度、人権意識、世界で初めての民主主義、女性の連帯、という背景があると教えていただきました。
アイスランドは、40〜50年かけて現在の状況に至っているそうです。日本はどうでしょうか?という先生からの問いから日本の現状についても学んでいきました。
そして、これからの女性とリーダーシップについてもお話がありました。
キャリアとは職業生活を柱とし、家庭生活や社会活動を含めた生活全体のパターンであり、積み上げてきた生活のプロセスであり実績である、とのこと。キャリアは職場におけるプロセスや歩んできた道と思っていましたが、轍・その人が歩んできた人生で全ての人に当てはまることと学び、感銘を受けました。キャリアのパターンも山登り型か川下り型があるということも大変興味深かったです。
また、女性リーダーを阻む壁として、①トークン②アンコンシャス・バイアス③インポスター症候群などを挙げられました。
〇〇ってこうだよね、〇〇するべきと言ったアンコンシャス・バイアスが、女性が自分らしく生きられていないことに大きく影響していると感じます。決めつけない…鳥の目を持って俯瞰的に物事を見るということを教えてくださいました。
最後に、ロジカルシンキングの“超”基礎を使って「徳島のジェンダーギャップを解決しよう」をテーマにグループワークを行いました。
「女性のリーダーを多くするには」どうしたらいいか、結論と根拠に分けて意見を出し合いました。どのグループからもたくさんの意見が出されました。
グループワークを通じて、より良い徳島を作っていくため、共に学び合い、つながりあう重要性も感じることができました。
今回学んだことを活かして、自身のキャリアと向き合いながら、ジェンダーギャップ解消にも繋げていきたいと決意を新たにしました。
次回、第4講は三浦まり先生の講義です。「女性と政治〜みんなで地域を元気にしよう」というテーマで、女性の社会参画・政治参画の必要について学びます。