【TFA2024DXコース③開催報告】

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日時:11月16日(土)13:00~16:00

形式:オンライン開催

テーマ:第3講「電子国家エストニアに学ぶ DXによって変わる私たちの暮らし」

講師:吉戸 翼 氏(エストニア共和国エンタープライズエストニア(EAS)タリン本部)

第3講では、エストニアとオンラインでつなぎ、DX(デジタルトランスフォーメーション)に関する先進的な取り組みについて学びました。エストニアと日本の時差は7時間あり、講師の吉戸氏には現地時間の早朝6時という時間帯にもかかわらず、貴重なお話をいただきました。

まず、エストニアの紹介から講義がスタート。エストニアが「電子国家」と呼ばれる理由について、具体例を交えながら説明がありました。エストニアでは、電子IDカードの取得が義務化されており、このカードを通じてさまざまな情報が連携されています。たとえば、申請時にはID番号を入力するだけで必要な情報が自動的に反映されるため、手間が大幅に省ける仕組みです。日本の同様の手続きと比較すると、時間や労力の差は歴然としており、受講生は、驚きをもって聞き入りました。

さらに、納税や医療、電子投票、教育分野でのデジタル活用、さらには「e-Residency(電子居住者プログラム)」の仕組みについても説明がありました。このプログラムでは、エストニアに物理的に住んでいなくても、デジタルIDを取得することで法人設立やオンラインサービス利用が可能となります。現在、エストニアには1500以上のスタートアップが存在し、それぞれが社会課題などに対応するサービスを展開しているとのことでした。

講義後のワークショップでは、次のような問いをもとに議論を深めました:

・なぜエストニアではデジタル化が進んだのか?

・デジタル化のゴールとは?

・日本ではなぜデジタル化が進まないのか?

・日本でデジタル化を推進するために個人ができることは?

議論の中では、「デジタル化で生まれたリソースを他の活動に活用することが幸せにつながる一方で、窓口での対話を伴う手続きに価値を見出す人もいるのではないか」という意見が交わされました。また、エストニアのデジタル化が進んだ背景には、国家の強いリーダーシップや地政学的な状況があったことが共有され、さらにトラブルを受け入れつつ、そのメリットを享受してきたエストニアの姿勢についても学びました。

今回の講義を通じて、リスクを恐れずアクションを起こす重要性や、DXを推進する際の考え方を深く学ぶことができたと感じています。日本や個人としてDXをすすめていくにあたり、多くの示唆を得る貴重な機会となりました。

次回のDXコース第4講では、テクノロジーの活用で、女性の働く環境や活躍の場が広がっていることを体感していきます。ドローンの操縦体験も予定しています。こちらでの開催報告もお楽しみに!