【TFA2024 開催報告】
10月26(土)13時~16時/徳島県立総合福祉センター
第2講「ようこそ、エンパワーメントの旅へ ~ジェンダー・レンズを装着しよう~」
講師:大崎麻子氏( Gender Action Platform理事、国連女性の地位委員会(CSW)日本代表)
先日のDXコースに引き続き、今回はTFAコースの第2講が開催され、2024年のエンパワメントの旅がスタートしました。
まず、「ジェンダー」とは、男性らしさ・女性らしさから社会的・文化的に作られた性別で、日本の「意思決定は男性、従うのは女性」などの意識は、戦後の高度経済成長期に「強化」された性別役割分担意識であること、「性別役割分業」が構造化され、それを前提とした社会・経済が構築されていることを学んでいきます。
さらに、職場では「性別」で業務が決まっている例、学校・地域で当たり前の光景、高校生の意識調査の声などを見ることで、私たちの意識がいかに刷り込まれてきたのか、無意識レベルでしみついていることに、あらためて気づいていきます。
その後のグループワークのテーマは
『「男だから」「女だから」、得をしたこと、損をしたこと、あきらめたこと、って今までありますか?』
各グループともに話がつきない様子で、ご自身の家庭や職場、コロナ下でのモヤモヤやそれを通して感じたことをシェアしてくださいました。
自分自身のモヤモヤの正体に疑問を持ち、言語化すること、自分だけの問題でないという意識を持つことなどをワークの中で体験されたと思います。
次に、自分の生き方は自分で決めるための「エンパワメント」を学びました。
エンパワメントには「健康」「教育(自分の頭で考える力、社会の仕組み・動きを読み解く力」「生計手段(リスク管理・備え)」「参画(つながること、より良い社会を創る事、政治に参画する事」の4つの要素に、プラス1の要素が重要です。
プラス1は受援力(助けを求める力)。
日本の場合、人に迷惑をかけないように、自己責任と教育されてきて、我慢強い傾向があります。しかし、サポートは必要で、我慢しすぎるのは全体にとってもよくないことを東日本大震災で起こった事実などを踏まえてお話いただきました。
最後にSDGsでは、日本では環境のイメージが強いけれども、前文で、すべての人の人権実現や、ジェンダー平等とエンパワメントの達成を目的とされていること、本文ですべてのゴールにジェンダー主流化が不可欠であるとされていることが印象に残りました。
そこでは、⒈男女別のデータを見ること、⒉男女間で数値に差(ジェンダーギャップ)があったら、それが何か調べる ⒊物事を決める場に、男性と女性の両方がバランス良く参加する ことを徹底することが求められています。
キックオフに引き続き、具体的事例を紹介いただくことで、データを活用すること(誰が発言するかも含めて)の大切さにも気づきました。
今回学んだジェンダー・レンズを装着して、社会のあり方を捉え直し、自分自身の生き方や働き方を自分で選択して、徳島の「ありたい」未来を描いていきたいですね。
次回の第3講では、小安美和氏を講師にお迎えし、「女性と経済〜これからの女性のキャリアとリーダーシップ」について学びます。